大みそかは、一年を締めくくり、納める日です。伝統的な年越しの習わしや行事、その年のうちにやっておかなければならないことなどについて、理解しておきましょう。

年越しの習わし

年越しの日であり、一年の最終日となる大みそか。1年間を司る神様である歳神様を祀るための準備が行われる大切な日です。
年神様は神社などに祀られる神様と違って、年の初めに各家庭に訪れると昔から信じられていました。そのため、大晦日から夜通し「年籠り」をして、神様をお迎えして食事を共にし、そのまま元旦を迎えるというのが一般的でした。
大みそかの夜は、年越しのほか年取りや除夜と呼ばれることもあります。年神様を迎えるために一晩中起きている習わしがあり、大みそかの夜に早く寝てしまうと白髪になったり、しわが寄ったりすると信じられていたのです。現在でも大晦日の子どもの夜更かしが許されている背景には、そのような理由があるのかもしれませんね。

掃き納め

現在でも、年末の大掃除は職場や家庭での一大イベントとなっていますが、そのほとんどは大みそかを迎えるまでに行われることが多いようです。
大掃除は、毎年6月と年末の2度行われていた宮中や神社の「大祓い」という行事に由来しているといわれています。6月末に行われていた夏越しの大祓いは、上期6ヵ月間の、そして大晦日に行われる年越しの大祓いは、その残りの半年間の穢れを祓い浄めることを目的としています。
目には見えない罪や穢れ、悪しき魂を払い、よき魂を導くもので、一年の終わりを締めくくる大祓いの習わしは、年末の大掃除、掃き納めの習慣として現代も残っているのです。

年の湯

日本人の風呂好きは世界的にも有名ですが、その歴史はとても古く、三助などが登場する江戸時代の書き物にも記録が残されているほどです。最近では少なくなってしまった銭湯は、家庭にお風呂が普及していなかった時代の庶民のささやかな楽しみでした。
銭湯が一般的に普及する前までは、それほど頻繁に風呂に入る習慣がなかったため、大みそかの夜に入るお風呂は1年の垢を落とすための「年の湯」として、特別なものだったそうです。しっかりと体を洗って清潔な身体で新年を迎えるために、1年を振り返りながらゆっくり湯船に入ります。最近では、冬至湯に使用するゆずを浮かべて入る人も多いようです。

年越しそば

大みそかに味わう年越しそばは、日本人に古くからなじみがある食べ物です。
細く長いそばの形から、健康長寿や家運長命などの縁起を担ぐという説や、金粉を集めるのに金銀細工師がそば粉を使ったという話から金運アップにつながる、という説まで、さまざまな逸話があります。
そばは江戸の頃の町人に大人気の食べ物で、安くて早くて旨いという、現代のファストフードのような存在でした。大晦日の夜に食べるようになった背景には、縁起担ぎのほかに、バタバタと忙しい年末に自分たちで食事を作る暇がなかったため重宝した、という説もあります。

除夜の鐘

12月31日は昔は大晦日と呼ぶ以外にも、年取り、除夜とも呼ばれていました。大晦日の日は、歳神様を招き入れるために家の中を大掃除したり、身を清めたりと、1年間の垢や災厄を祓って新しい年を迎える準備をします。そして夜には全国のお寺で新年を告げる鐘が鳴らされます。108ある人間の煩悩の数と同じ回数鳴らされる鐘は、「除夜の鐘」と呼ばれ、年末の風物詩ともなっています。
仏教思想の百八煩悩に基づき、人の心を惑わし身を悩ませる煩悩を、鐘をつくことでひとつずつ取り除いていく習わしです。清らかな心で新しい年を迎えることを目的として行われています。最後となる108回目だけは年が明けてからつくのが一般的で、それには、新しい年が煩悩に惑わされないようにという思いが込められているといわれています。

大みそかが近づくにつれ、やり残したことがあるような気持ちになって焦ってしまうことがあります。しかし、乱れた気持ちを整え、穢れを祓って身や心を清めて新しい年を迎えることができるように、年越しには昔から日本人ならではの習わしがあるのですね。

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