お正月のおせちでは、家族の幸福などを祈る縁起ものの食品や料理を味わうことができます。昆布巻きやれんこんなどが有名ですが、おむすびやたこも縁起がいい食べ物です。

おむすび

炊き立てのご飯を三角形や俵形に手で握るおにぎりの歴史はとても古く、弥生時代には既に存在していたといわれています。当初は蒸したもち米を使用していましたが、鎌倉時代の末期からはうるち米に代わりました。江戸時代に入ると、現代のように海苔で巻いて食べる習慣が普及したようです。
おにぎりとおむすびに明確な違いはありませんが、おにぎりには、「鬼切り」として災いを退けるもの、おむすびは、「お結び」としてよい縁を結ぶものとされており、よい結果を結び付けるという点から、おむすびは縁起ものの食品として一般的に浸透していきました。
形にこだわりはありませんが、神奈川県の一部の地域などでは、普段は丸形、弔事用意は三角形でむすぶなど、用途によって使い分けをしているところもあるようです。

昆布巻き

昆布は、「よろこんぶ」としてめでたい席で欠かせない食材として、鎌倉時代から食べられていました。現在でもお正月のおせちに欠かせない昆布巻きは、縁起ものの食品としてよく知られています。
昆布は昔、幅が広い海藻をそのまま言い表した「ヒロメ(広布)」と呼ばれていたそうで、後に音読みされることによって「こんぶ」になったという説もあります。また、結構披露宴を「おひろめ」と言うことがありますが、これも「ヒロメ(広布)」に由来しているとされています。
贈答品の熨斗代わりに使用されたこともあり、現在でも、正月や結婚式など祝い事がある際には、昆布を飾る習慣があります。ニシンや鮭などを昆布で巻いて煮る昆布巻きは、不老長寿や子孫繁栄を願う縁起のいい料理として昔から変わらない人気があります。

れんこん

独特のシャキッとした食感とどんな味付も染み込むことから、酢の物や煮物、天ぷらや炒め物などに幅広く活用できるれんこん。おせちでもおなじみの食材です。
れんこんはハスの地下茎に当たり、世界最古の花「大賀ハス」が日本で発見されたことでもよく知られています。長い間、鑑賞用として親しまれていましたが、鎌倉時代になってから食用のれんこんが中国から伝わったとされています。
れんこんには穴がたくさんあることから、将来が見通せる縁起ものの食品としておせちにも使われるようになりました。また、複数の節があることから、人生の節目を無事に迎えるという意味もあるようです。
れんこんには、レモンに匹敵するほどのビタミンCが含まれています。でんぷん質が多いため加熱してもビタミンCが壊されないのが特徴。疲労回復や美容効果などの期待ができる食べ物として女性にも人気です。

たこ

縁起ものの食品や料理が数多く揃うおせち。たこが使われることは少ないかもしれませんが、実はたこも縁起のよい食材のひとつです。
たこは、「多幸」と書き、ゆで上がった体の赤い色が縁起が良いとされています。また、吸盤があることから「善いものに吸い付く」、墨を吐くことから「苦難を煙に巻く」などの言い伝えもあるようです。
最近では英語の語呂合わせで「OCTOPUS=置いておくとパスする」という、苦難や試練を乗り越える意味から受験や就職試験などの祈願にも使用されることがあります。そのほか、田植えで飢えた稲が、たこの足のように八方に根を張るようにと豊作祈願にも用いられ、夏至の季節料理として定番という地域もあるようです。
関西のたこと並び、関東の小麦餅は夏至の料理とされているため、大阪のソウルフードであるたこ焼きは、実はとても縁起のよい食べ物なのです。

お正月に家族揃っていただくおせちには、食品や料理のひとつひとつに縁起や願いが込められています。普段からなじみのあるおむすびやたこも縁起ものです。それぞれの意味を知ってパワーチャージしましょう。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

関連する記事

一大イベント!年越しにやる忘年会の楽しみ方は?

大晦日に開催する「年越し忘年会」。カウントダウンを待ちながら、大好きな仲間たちと特別な時間を楽しむ方法には、…

やすフォー / 549 view

お正月といえば鏡開き!行う前に知っておくべき基本事項とは

お正月に欠かせない鏡餅は、年神様がお正月の間過ごす場所になりますが、お正月が明けると年神様を送るので鏡開きを…

やすフォー / 847 view

相手に喜ばれる!帰省時のお土産選びのポイント

お盆やお正月の帰省の際のお土産選びは悩みのタネ。相手に失礼のないように、また気を遣わせてしまわないような選び…

やすフォー / 367 view

関連するキーワード